
- 重いパソコンを持ち歩くのは疲れる。
- バッテリーがすぐ切れると困る。
- 外出先で使用するのでセキュリティが不安。
仕事用のPCでよくあるそんな悩みを解決してくれる、最適な選択肢のひとつが、HPの「EliteBook 1040 G11」です。
HP EliteBook 1040 G11は、AI対応CPUであるCore Ultraを搭載。これにはAI専用の低電力AIエンジンであるNPUが内臓されており、このNPUのおかげで、例えばZoom会議での背景ぼかしやノイズ除去がスムーズになり、バッテリーも長持ちします。
Core Ultra プロセッサーは、インテル社が提供するAI対応の最新CPUです。プレミアムなノートPCやデスクトップPC向けに開発されており、高いパフォーマンスとバッテリー持続時間を備えています。
またバッテリーの駆動時間もカタログ値ながら最大約16時間40分。これだけあれば外出先で使用してもそう簡単にはなくなりませんし、PD充電対応のおかげで電源アダプターの重量も抑えることができ、それ以前に本体自体が約1.2kgと軽量で、荷物も軽く抑えられます。
さらにSIMカードスロット搭載モデルなら、データ通信5年間無料・無制限の法人向けMVNOサービス「HP eSIM Connect 」に対応。街中のフリーWi-Fiを使用する必要もないため、盗聴や不正アクセス、使用時のなりすましなどへの不安を意識せず、業務に集中できます。
今回は、このパソコンを実際に使ってみた感想を交え、わかりやすくお伝えします。
HP EliteBook 1040 のスペック
OS | Windows 11 Pro(64bit) |
プロセッサー | Core™ Ultra 5 125U Core™ Ultra 5 135U (インテル vPro® Enterprise) Core™ Ultra 7 155U |
プラットフォーム | インテル® Evo™ プラットフォーム |
インテル® vPro® | 未対応 / インテル vPro® Enterprise |
メモリ | 16GB LPDDR5X / 32GB LPDDR5X-7467 MT/s RAM(オンボード) |
ストレージ | 256GB M.2 SSD(PCIe NVMe) / 512 GB M.2 SSD(PCIe NVMe) |
ディスプレイ | 14.0インチワイド(16:10) WUXGA 液晶(1920×1200) ・非光沢・最大輝度400cd/m2・非光沢パネル |
グラフィックス | インテル® グラフィックス (CPU内蔵) |
インターフェイス | 【左側】 HDMI 2.1×1 SuperSpeed USB Type-A 5Gbps signaling rate×1 Thunderbolt™ 4(USB4 Type-C®40Gbps signaling rate、USB Power Delivery、DisplayPort™ 1.4)×2 コンボステレオヘッドフォン/マイクジャック×1 【右側】 ナノセキュリティロック ケーブル用スロット(約2.5 x 6mm) SuperSpeed USB Type-A 5Gbps signaling rate (チャージング) ×1 SuperSpeed USB Type-C (10Gbps signaling rate 、USB Power Delivery、DisplayPort™ 1.4)×1 Nano SIM カードリーダー(対象モデルのみ) |
キーボード | 日本語:防滴機能付き、キーピッチ:19.0×19.0mm、 キーストローク:1.3mm、JIS標準準拠・OADG準拠配列、バックライト機能付き |
ポインティングデバイス | クリックパッド(マルチタッチジェスチャー対応) |
Webカメラ | HPプライバシーカメラ(5MP、視野角 88度 、開閉式スライドカバー)、 IRカメラ(Windows Hello対応) |
オーディオ機能 | Audio by Poly Studio 内蔵デュアルステレオスピーカー 、ディスクリートアンプ、 内蔵デュアルアレイマイク |
セキュリティ | ・指紋認証リーダー ・HP Wolf Security for Business (HP Sure Sense、HP Sure Start 、HP Sure Click、HP Sure Run、HP Sure Recover、HP Sure Admin、HP BIOSphere、HP Secure Erase(NIST準拠)、HP Tamper Lock) |
無線機能 | Wi-Fi 6E AX211 a/b/g/n/ac/ax(アンテナ数:送信2、受信2)(Wi-Fi準拠) Bluetooth5.3 |
WWAN | なし / HP 4000 4G LTE-Advanced Pro (GPS機能付き) / Intel® 5G Solution 5000(GPS機能付き、デュアルSIM(SIMカード+eSIM)対応) |
通信サービス | なし / HP eSIM Connect対応、 5年間au回線データ通信無制限(法人限定) / HP eSIM Connect対応、5年間au回線データ通信無制限(法人限定) |
サイズ・質量 | 313.9 x 219.9 x 17.55 (最厚部、突起部含まず、10.5(前部)、14.9(後部))mm / 約1.235kg~ |
標準バッテリー | ・リチウムイオンポリマーバッテリ(3セル、56WHr)、高耐久性(充放電回数:1000回 / ロングライフ) ・リチウムイオンポリマーバッテリ(3セル、68WHr)、高耐久性(充放電回数:1000回 / ロングライフ) |
バッテリー駆動時間 | ・MobileMark® 25:最大約16時間40分、 JEITA測定法Ver3.0:JEITA測定法Ver3.0:約10.2 時間(動画再生時)/約19.5時間(アイドル時) ・MobileMark® 25:最大約20時間00分、 JEITA測定法Ver3.0:JEITA測定法Ver3.0:約13.6 時間(動画再生時)/約27.8時間(アイドル時) |
電源アダプター | HP 65W スリムUSB Type-C アダプター ※HP ファストチャージ対応 ※USB-C接続のため市販ACアダプター使用可能(記事参照) |
その他 |
HP EliteBook 1040 の外観
天板

マグネシウム合金製のボディを採用。新色のグレイシャーシルバーは、指紋や汚れが目立ちにくいコーティングが施されています。前回レビューしたELITEBOOK 840よりも白っぽい銀色で、比べるとメタリック感は抑えめで、よりサラサラした肌触りです。
背面

平たい背面の中央にELITEBOOKのプリント。
底面

底面も天板と同様にグレイシャーシルバー。奥側には左右に長く、手前には左右に分かれてゴム足があります。手前左右のスピーカーがあります。開口部はありません。長く使いたいならメモリー多めの方がいいのですが、メモリーがオンボードタイプのため後からの交換はできません。可能であれば、購入時にメモリー容量が多めのモデルを選ぶか、カスタマイズすることをおすすめします。
開き具合

180度近くまで開くディスプレイ。ディスプレイを開くとキーボード面に角度がついて少し入力しやすくなります。
ディスプレイとキーボードの間に排気口

キーボートとディスプレイの間に排気口。
キーボード面

キーボード面で目立つのは左右のスピーカー、キーとキーの間に見える下地がキーと同じ濃いグレーであること。標準的で素直なキー配列で、各キーのサイズ感はELITEBOOK 840と似ています。電源キーが右上カドにあるところでしょうか。このELITEBOOK 1040もタッチパッドが大きめです。
キーピッチは19×19mm、キーストローク:1.3mm。一般的に入力しやすいとされるキーピッチです。ELITEBOOK 840と比べるとキーストロークは浅め。押し心地も良く静かで、ストロークが浅い方が楽なので個人的にも好みです。
キーボード左側

キーボード左側。左手前には「ELITEBOOK」のプリント。F1からF12キー部分に割り当てられている各マルチメディアキーの順番に違いがありますが、他のキー配列は一般的なレイアウトになっていて、ELITEBOOK 840とほぼ同じ。Deleteぃーと電源キーの位置が異なります。
FN LOCK

BIOSを操作しなくても、SHIFTキーを押しながらFNキーを押すことで、キーボードいちばん奥のマルチメディア/ファンクションキーの切り替えが可能。FNキーに限らずCTRLやSHIFTなど、機種によってキーの英文字の大文字・小文字が違うのはなぜなんだろう?
キーボード右側

最近の機種では見慣れたCopilotキーはカーソルキーの左側に、一番奥の列右端には指紋認証センサーを兼ねた電源キーが、そこから5つ左にはプログラマブルキーが配置されています。またENTERキー下のSHIFTキーは、FNキーと一緒に押すことでスクリーンショットを撮れます。
電源キー(指紋認証センサー内臓)

電源ボタンが電源キーとしてキーボードの一角に組み込まれ、右奥角にあります。電源ボタンとしては長押ししないと反応しないので、少し押し間違えた程度で電源が切れたり、スリープになることはありません。またこの電源ボタンが指紋認証センサーを兼ねており、登録した指をあててロックを解除できます。認証が速いので、顔認証よりこちらの方がスムーズにロックを解除できます。
intel vPRO搭載(対象モデルのみ)

リモートワークの普及に対応し、intelが提供するvPRO(リモート管理やセキュリティ機能)が搭載されています。PCの運用管理を行うIT管理担当者の負担を軽減したり、企業セキュリティの向上も期待できます。
タッチパッド

左右ボタン一体型の大きめタッチパッド。操作した際の反応も上々。
バックライト

暗い場所での作業に便利なキーボードのバックライト。明るさは2段階あり、マルチメディアキー(F5)で切り替えます。
本体右側インターフェイス

本体右側には奥から、ナノセキュリティロック ケーブル用スロット、USB Type-A(5Gbps signaling rate)ポート、USB Type-C (10Gbps signaling rate 、USB Power Delivery、DisplayPort™ 1.4)ポート、nano SIMスロット(対象モデルのみ)を配置。
Type-A USBポートは本体左右に1つずつあり、外付けHDDなどType-Aケーブル対応機器を使用する際に、左右どちらでも接続可能。さらにType-Cポートも両サイド合わせて3ポート。Type-Cポートは片側だけの機種も多いので、両サイドにあるELITEBOOK 1040はとても便利です。
本体左側インターフェイス

本体左側には奥から、HDMI2.1、USB Type-C(Thunderbolt4)ポート×2、コンボステレオヘッドホン/マイクジャックを配置。Type-C横の小さな穴は充電状態確認用のLEDで、状態によりオレンジやグリーンで点灯・点滅します。
非純正ACアダプター接続時の警告メッセージ

Type-Cポートは2つとも充電が可能。付属のACアダプターで充電できるのは当然ですが、このUSBポートはPD規格(PD=Power Delivery)。付属のACアダプターの代わりに、USB PD対応充電器と対応ケーブルを用意すれば、より軽くコンパクトな状態でPCの持ち運びが可能です。
数日間に何度も45w・65wのサードパーティ製のACアダプターで充電。接続時に警告メッセージが表示されましたが、問題なく充電できていました。
ディスプレイ面

アスペクト比16:10の14インチ液晶。ELITEBOOK 840 G11と同じく、視野角が広くかなり角度を変えても見えづらくなることはありませんでした。
映り込み

非光沢液晶。映り込みもありません。
手動スライド式プライバシーシャッター搭載のWEBカメラ

WEBカメラには、最近のELITEBOOKではおなじみの、手動スライド式のプライバシーシャッター付き。Web会議参加の際には、とりあえずシャッターを閉じておくと安心です。
スピーカー

キーボード両サイドのスピーカーに加え、本体底面の手前にも左右に2か所あります。
付属品
アダプター

付属のACアダプター一式(ACアダプター、電源コード、電源プラグの3点。)ACアダプターは小型軽量で、ProBookなど下位モデルとは見た目も形状も違い高級感があります。付属電源コードは他モデルと共通で太く少々取り回しはしにくいものの、しっかりしているので安全性は高そうです。電源プラグは電源コードの代わりに使用でき、持ち運びにはかさばりません。
付属書類

付属書類。封筒に日本語・英語のセットアップ手順、保証書と同梱物が入っています。前回のELITEBOOK 840と同じ内容でシンプルですね。
まとめ
HP EliteBook 1040 G11は、AI対応の最新CPUであるIntel Core Ultraプロセッサーの搭載により、日々の業務をよりスマートに、そして効率的にこなすための強力な武器となります。特に、AI専用エンジンNPUのおかげで、Zoom会議での背景ぼかしやノイズ除去がスムーズになり、バッテリーも長持ちします。
Intel Core Ultraは、インテル社が提供する次世代のAI対応CPUです。プレミアムなノートPCやデスクトップPC向けに開発されており、従来モデルと比較して高いパフォーマンスと優れたバッテリー持続時間を両立しています。
今回レビューした機種はCore Ultra5 135Uプロセッサーを搭載しています。Core Ultra5シリーズの中でもUシリーズであるため、販売されているモデルの中では省電力性に優れたタイプとなっています。処理性能とバッテリー持続時間のバランスが取れた選択と言えるでしょう。
約1.2kgと軽量、最大約16時間40分(※)という長時間バッテリー駆動は、モバイルワークの可能性を大きく広げます。場所を選ばずに高い生産性を維持できるだけでなく、PD充電対応により、荷物の軽量化にも貢献します。
セキュリティ面においても妥協がありません。レビュー機はvPro®対応モデルのため、Intel® Hardware Shield や Intel® Boot Guard などのハードウェアレベルの防御機能が備わっています。
さらにHP EliteBook 1040 G11各モデル共通のHP独自のセキュリティ機能として、例えばBIOSレベルの保護や指紋認証が備わっており、重要なデータをしっかり守ります。リモートワークが普及し、セキュリティリスクが高まる現代において、これは非常に心強いポイントと言えるでしょう。
さらにSIMカードスロット搭載モデルなら、データ通信5年間無料・無制限の法人向けMVNOサービス「HP eSIM Connect 」に対応。街中のフリーWi-Fiを使用する必要もないため、盗聴や不正アクセス、使用時のなりすましなどへの不安を意識せず、業務に集中できます。
AI・軽量・バッテリー・セキュリティの4つの強みを備えた本モデルは、ビジネス用途や快適なモバイルワークを求める方に最適な1台。気になる方はぜひHPの公式サイトで詳細をチェックしてみてください。
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