
HP ProBook 465 G11は、16インチの大画面を搭載しながらも、薄型・コンパクトでスタイリッシュなデザインが特徴です。また高いパフォーマンスを兼ね備える、個人でも購入可能なHPの法人向けモデルのノートPC。
大きな画面でゆったりと、そしてキビキビとした動作で作業をこなしたい!そんなあなたの相棒として役に立ってくれるはず!
HP ProBook 465 G11は、サイズと重量から据置き利用推奨。とはいえ比較的にコンパクトで約1.818㎏(実測値は、1.7859kg)とサイズの割には軽量なので、必要時には持ち出しも視野に入ります。
米国防総省調達基準MIL-STD 810H試験に加え、HP独自の耐久テストをクリアしたアルミボディは、耐久性バツグンで、もし持ち出したとしてもその頑丈さに見た目も相まって安心感があります。
今回のレビュー機は、モデル中最上位のRyzan 7 7735U、メモリー16GB(こちらもモデル中最大)。
この記事では、HP ProBook 465 G11の魅力を、メリットとデメリットを交えて詳しく解説していきます。PC初心者の方にもわかりやすく、あなたのビジネスライフをより豊かにするための情報をお届けします。
【PR】【貸出機材提供:日本HP】
HP ProBook 465 G11のスペック
OS | Windows 10 Pro(64bit) |
プロセッサー | Ryzan 5 7535U / Ryzan 7 7735U ※太字はレビュー機 |
メモリ | 8 / 16GB(最大64GB) ※太字はレビュー機 |
ストレージ | SSD (PCIe M.2) 256GB / 512GB ※太字はレビュー機 |
ディスプレイ | 16.0インチワイド(16:10)WUXGA 液晶(1920×1200)・非光沢 |
グラフィックス | AMD Radeonグラフィ ッ クス ( プロセッ サー内蔵) |
インターフェイス | HDMI 2.1(左) USB Type-A 3.2 Gen1 ×2(左×1・右×1) USB Type-C® 3.2 Gen 2(USB Power Delivery、 DisplayPort™ 1.4)×2(左) コンボステレオヘッドフォン/マイクジャック(左) ネットワークポート(RJ45)ギガビット対応(右) ナノセキュリティロックケーブル用スロット(右) |
キーボード | 日本語キーボード(キーピッチ18.7mm・キーストローク 1.5mm)、テンキー付き |
Webカメラ | フルHD Webカメラ、プライバシーシャッター付き |
セキュリティ | HP WOLF SECURITY FOR BUSINESS(HP独自セキュリティ機能) |
無線機能 | nanoSIMスロット / Realtek 8852CE Wi-Fi6E 802.11 a/b/g/n/ac/ax(2×2) (Wi-Fi準拠) + Bluetooth 5.3 |
サイズ・質量 | 359.4 × 251.0 × 10.9(前部)/17.0(後部)mm / 約 1.818 kg |
バッテリー | 最大13時間 HP Power Manager搭載 (バッテリ管理) |
その他 | 指紋認証センサー |
HP ProBook 465 G11の外観
天板

天板には中央にHPのロゴ、シンプルですっきりとした表面は、シルバーでサラサラとした感触、指紋などは目立ちません。

天板中央のHPロゴ 。ロゴ部分は鏡面処理されています。
背面

背面は中央の大部分がヒンジになっています。

背面中央にはPROBOOKの文字。さりげない控えめな刻印。

底面は少し範囲広めなメッシュの吸気口が奥側に、手前の左右にはスピーカーがレイアウトされており開口部はありません。

ディスプレイは180度まで開けるので、対面でも同じ画面を見ながら打ち合わせできますね。

天板を開くと天板奥側がボディ下に入り込み、キーボードがせり上がるため、キーボードに少し角度ががついて入力しやすくなります。
また、ボディがせり上がった分だけ隙間ができます。せりあがりの高さはそれほど高くありません。

ディスプレイとキーボード面との境目には通気口。
キーボード面

キーボード面にはテンキーを含むキー手前にタッチパッド、キーボード右下には指紋認証センサー。テンキーがある分、タッチパッドは少し左寄りです。
16インチということで13~15インチの他のサイズと比べると広いため、キーレイアウト面ではテンキーを合わせても無理のない配置になっています。
キートップはフラットでくぼみなどはありません。筆者はくぼみのあるキーに慣れているので、個人的にはくぼみがある方が打ちやすいです。ただキーが軽いうち心地で、筆者のように浅いキーキータッチを好む方は打ちやすいと思います。
クリックパッド(タッチパッド)

HPではクリックパッドと呼んでいるタッチパッドは広め。多少クリック感が固いようですが、カーソルの操作では普通に反応が良くスムーズでした。
指紋センサー

キーボード右下あたりに、指紋センサーがあります。反応がよく起動後もすぐログインでき快適でした。
キーボードレイアウト


キーピッチは18mm。一般的に打ちやすいとされる19mmより1mm狭いですが、その分移動距離が短く、こちらの方が個人的にはラクに感じます。

BackSpaceキーが小さめ。BackSpaceキーは大きい方が押し間違いが減るとは思いますが、スペースが限られるノートPC、しかもテンキー付きなら仕方がないでしょう。ある程度は慣れでカバーできると思います。
copilot(コパイロット)キー搭載

変わったところで言えば、Windowsの新たなキーとして、コパイロットキーが追加されています。カーソルキー左側にある見慣れないキーがそれ。このキーを押すとAI機能の「copilot」を起動します。

普及が進んだとはいえ、まだ「copilot」をはじめとするAIを触ったことがない人も多いと思います。わざわざキーを標準で搭載されることで、AIを使うことが当たり前になっていくんでしょうね。
マルチメディアキー・ファンクションキーとFN LOCK


キーボード一番上の一列。初期状態では、ディスプレイの明るさ・音量+ーなどのマルチメディアキーがメイン、F1~F12のファンクションキーがサブになっています。
マルチメディアキーとは、ファンクションキーの位置に配置されたディスプレイの調光や音量調整、サウンドやマイクのミュートなどのキー。例えばリモート会議や商談などでは、モタモタせずにスマートに進めたいもの。そんな時にワンタッチで操作できるので便利です。

一方、サブのファンクションキーを使うには、fnキーを押しながらF1~F12を押す必要があります。マルチメディアキーよりもファンクションキーを使いたい人にとっては、これはちょっと面倒です。
このような場合には、FN LOCKでマルチメディアキーとファンクションキーの入れ替えが可能です。
FN LOCKを実行するには、FNキーを押しながらSHIFTキーを押します。これでFN LOCKがONになり、FNキーを押さなくても従来のファンクションキーが、各キーを押すだけで使えます。この場合FNキーを押しながらF1~F12の各キーを押すと、各マルチメディアキーが働きます。
電源ボタンはキーボード右上角に配置

キーボード右上角に、キーの1つとして電源ボタンが配置されています。テンキーがあるキーボードなのでDeleteキーと間違えて押してしまう、ということもなさそうです。
特殊なキー

テンキーの右上電源キーのとなりに電卓キー、F11キーのメインにProgrammable key(プログラマブルキー)が割り当てられています。電卓キーを押すとすぐに電卓アプリが起動するので、事務作業にはとても便利。
またProgrammable keyはHP独自のキー。myHPアプリからユーザーの好きな機能を割り当てられ、自分だけのショートカットキーが作れます。
インターフェイス
インターフェイスはボディの左右で計7ポート。内訳は、USB Type-A × 2、Type-C × 2、HDMI2.1、有線LAN、オーディオ。USB Type-Cは左Type-Aが左右に分かれているので、
左側インターフェイス

ボディ向かって左には、奥からHDMI2.1ポートセキュリティスロット、USB Type-Aポート(3.2 Gen1)、USB Type-C ポート x2 (Power Delivery、 DisplayPort1.4)、コンボステレオヘッドフォン/マイクジャックがあります。

画像は左側のインターフェイスすべてにケーブルを接続したところ。隣の端子との間隔は十分で、特別広い端子のUSBメモリーなどを使わなければ、干渉して挿せないようなことは少ないでしょう。
Type-Cポートは、どちらもPower Deliveryに対応しているので、USBポートとして使えるのはもちろん、この2ポートが電源端子として働きます。専用の電源アダプターは付属していますが、比較的コンパクトとはいえある程度はかさばるので、代わりの市販のコンパクトサイズのアダプターを用意すれば、荷物のかさを減らせます。
右側インターフェイス



奥からセキュリティスロット、有線LAN端子、USB Type-Aポートがあります。
最近はWi-Fi環境・機器も整ってきてはいますが、そうはいっても無線と比べて安定している有線でLAN回線に接続ができるので、利用できる環境があるなら有線LAN端子があるのはかなりプラスです。
左側にもありましたが、右側にもUSB Type-Aポートがあります。USBメモリーなどを左右どちらに接続するかを選択できるのは、使用するスペースの都合に対応しやすいので助かります。
ちなみに上記3つ以外に、さらに手前のスロットっぽいものは、製品ページの記載によるとNano SIMカードスロットのようですが、同じく製品ページには紹介されておらず、スペック表(PDF)のSIMカードスロットの欄にも「なし」とあるので、現在は販売されていないようです。
ディスプレイ
ディスプレイの比率は16:9。前モデルより画面占有率が77%から86%へ11%も高くなり、狭額縁に。その分ボディもコンパクトになっています。ディスプレイ下部中央にあるhpのロゴも狭額縁な分コンパクトにまとまってますね。数年前にレビューした法人PCの時には下部ベゼルが3cm近く、まだとても分厚く個人的には気になっていたので、この細さはとてもいい感じ。

また非光沢なので、通常なら光の反射などが気になる環境でも見づらくなりにくいので、映り込みを気にせず作業ができます。
プライバシーシャッター付きのWebカメラ「HP Sure shutter」

Webカメラにはプライバシーシャッターを搭載。物理的なシャッターで、Webカメラ上のツマミをスライドすることで開閉します。シャッターが閉まるとカメラ部分が白黒ストライプに変わります。(画像参照)
こういうのはソフトより、物理的にON/OFFする方がより安心感がありますね。



重量が約1.7kgと15.6インチノートとしては比較的軽量




重量は本体のみで1.734kg、アダプター単体で231.2kg、合計1.966kg。
アダプターと合わせるとそれなりの重さになりますが、それでも2kg足らず。本体のみでも1.73kgと、重いモバイルノート並み。最近の15.6インチノートは軽くなりましたね。
ベンチマーク
PCMARK10
PCMARK10は、Essentials・Productivity・Degital Content Creation という3つのテーマを、それぞれ次の項目で計測し、それらを総合して計測結果を出します。
- Essentials ・・・アプリの起動、ウェブブラウジング、ビデオ会議
- Productivity ・・・ライティング、表計算
- Degital Content Creation ・・・写真編集、動画編集、レンダリングとビジュアライゼーション

電源モード | 総合スコア | Essentials | Productivity | Degital Content Creation |
---|---|---|---|---|
最適なパフォーマンス | 6,252 | 9,597 | 9,186 | 7,522 |
バランス | 5,948 | 9,330 | 8,463 | 7,232 |
スコアの基準としては総合スコア5000以上で、かなりのハイスペックという位置づけの中、今回の測定結果の6.252という数値からすれば、HP ProBook465G11は満足度の高いPCと言えるでしょう。
総合スコア:6,252(電源モード:最適なパフォーマンス)
総合スコア:5,948(電源モード:バランス)
今回は上記のように2つの電源モードで計測しました。スコアから、最適なパフォーマンスでもバランスでも快適に作業ができそうです。
CINEBENCH2024


グラフィックス性能をCINEBENCH2024で確認。
CPU(Multi Core):571 pts
CPU(Multi Core):89 pts
MP Ratio:6.39 x
ドラゴンクエストXベンチマーク


電源接続状態 | 電源モード | 評価 | スコア |
---|---|---|---|
バッテリー駆動 | 最適なパフォーマンス | とても快適 | 7001 |
バッテリー駆動 | バランス | とても快適 | 8624 |
電源アダプター接続 | 最適なパフォーマンス | とても快適 | 9255 |
電源アダプター接続 | バランス | とても快適 | 9802 |
設定は、すべて最高品質・1980×1080・フルスクリーン。
いつもは電源アダプターを接続した状態で、ベンチマークを実行するのですが、今回は電源アダプターを外し、バッテリーのみの状態でも試してみました。すべて「とても快適」ですが、予想通り電源アダプターを接続した状態の方がいいスコアですね。
ただ以外だったのは「最適なパフォーマンス」より「バランス」の方がスコアが良かったこと。
通常、パフォーマンスとバッテリー寿命のバランスをとる「バランス」よりも、パフォーマンスを優先する「最適なパフォーマンス」の方がパワフルなはずなのですが、ドラクエベンチではご覧のように「バランス」の方が高くなりました。
いずれにしてもスコア的には、ドラクエのような軽めのゲームなら、動作にとくに問題はなさそうです。
ファイナルファンタジーXVベンチマーク

電源モード | 品質 | スコア | 評価 |
---|---|---|---|
最適なパフォーマンス | 高品質 | 1986 | 動作困難 |
バランス | 高品質 | 1774 | 動作困難 |
最適なパフォーマンス | 標準品質 | 2596 | やや重い |
バランス | 標準品質 | 2464 | 重い |
最適なパフォーマンス | 軽量品質 | 3527 | 普通 |
バランス | 軽量品質 | 3187 | 普通 |
ファイナルファンタジーXVベンチ の設定は、 1980×1080・フルスクリーンは共通で、品質3種類(高品質・標準品質・軽量品質)をそれぞれ実行。こちらは電源アダプター接続のみ。
こちらはドラクエベンチとは逆で、「バランス」より「最適なパフォーマンス」が高スコア。こちらの方が順当な結果が出た印象ですね。
スコア的には快適とはいきませんが、品質を下げれば普通には遊べるようです。なお、すべてフルスクリーンでの計測なのでウインドウモードにしたり、品質を下げるなど調節すれば快適度合をあげて遊べると思います。
myHPでProgrammable keyやバッテリーマネージャを設定

Programmable keyで自分だけのショートカットキーを作ろう!

最近のHPのPCには、F12キーのメインキーに割り当てられているProgrammable keyというキーがあります。上画像のひし形が3つ重なったようなマークがそれ。
このProgrammable key、もしくはProgrammable keyとCtrlやShift、Altキーと組み合わせた4種類のショートカットキーの動作をカスタマイズできる機能です。

キーには5個のアクションを設定することができるので、ある業務を行うときに使用するアプリケーションやファイルなどを登録しておくと、ワンアクションで一括起動できたりします。
もちろんRPAで有名なPowerAutomateのような複雑なアクションをくみ上げることはできませんが、起動を一括で行うだけなら、PowerAutomateで必要なプログラミング的な知識は不要。
いつも繰り返し行うような作業なら、カンタンな準備だけでも省力化できるので、とてもおすすめです。
バッテリーマネージャを設定してバッテリー寿命を延ばす

ProBook465に限らず、ノートPCはリチウムイオンバッテリーを使用しています。このリチウムイオンバッテリーは、過放電や過充電状態だと劣化すると言われています。ユーザーとしては、できればバッテリーが良好な状態を長く維持したいものですよね。
バッテリーマネージャを使うと、バッテリーの状態と充電状態を自動的に管理させたり、フル充電容量を制限することができます。
ディスプレイが大き目サイズで快適な16インチノートパソコン
HP ProBook 465 G11の16インチ非光沢ディスプレイは、その大きいことや反射のしにくさもあり、とても見やすいものでした。
また16インチという大きなサイズの割にコンパクト、重さも実測で約1.786kgとサイズの割に軽めなため、据置き利用する中で、いざという時には持ち出せるノートPCに仕上がっています。
パフォーマンス面では、Ryzan 7 7735Uに16GBメモリー搭載のレビュー機なら、一般的な事務作業が快適にこなせる能力があります。実際ベンチマークの結果からも十分な性能を確認しました。私も職場のマニュアルやブログ用に作成する、ちょっとした画像編集などを行いますが、そのような作業でも本機種なら十分にこなしてくれるでしょう。
セキュリティ面でも、Webカメラのプライバシーシャッターや指紋認証センサーはもちろん、HP独自のセキュリティHP Wolf Security for Businessを搭載、オプションで機能の拡張も可能です。
HP ProBook 465 G11が、あなたのビジネスをさらに前進させる一助となることを願っています。
コメント