
FMV Lite WA1/H1
FMV Lite WA1/H1は、2023年1月に発売された富士通のエントリーモデル15.6インチノートPC。CPUは第11世代Core i7、メモリー8GB、ストレージはSSDで512GB。現在本機種は完売しており、エントリーモデルとしては後継にあたる、WA1/H3、WAA/J1が用意されている。
CPUが第11世代と最新ではない分、価格を抑えたモデルとなっていて、価格面では比較的に購入しやすくなっている。高負荷な作業でなければ十分な性能を持っている。
前回レビューしたWN1/H1ほどではないが、キーボードも使いやすく、15.6インチディスプレイで作業がしやすい。
また将来、自己責任でユーザー自身がメモリー交換(最大32GBまで増設可能)しやすくなっている点も魅力。
FMV Lite WA1/H1(レビュー機スペック)
【CPU】
・Core i7-1165G7
【メモリ】
・8GB
【ストレージ】
・SSD 約512GGB(PCIe)
【ディスプレイ】
・15.6インチ
【サイズ・重さ】
・361×244×23.9mm
・約18kg
【備考】
・Microsoft Office Home & Business 2021
※レビュー機は、メーカーからの貸し出し品です。

おすすめポイント
ユーザー自身でメモリー等増設・交換が可能で長く使用できる
FMV Lite WA1/H1本体底面からは、ドライバー一本でメモリースロットにアクセスできる。メモリー交換ができないPCが多い中、自己責任ではあるもののユーザー自身でメモリー増設(交換)が可能なため、購入後にメモリーを増設して性能を強化できる点は、とても魅力的。
インターフェイスが充実、Type-Cケーブル1本で充電・ディスプレイ接続も対応
USBポートが2つしかないようなPCもチラホラある中、FMV Lite WA1/H1はType-Aが3つ・Type-Cが1つとUSBポートが4つもあり、USBハブを持ち運ぶ必要も少なそう。HDMIはもちろん有線LANポートもついていて、インターフェイスが充実しています。
室内据え置き向けだが、Power Delivery対応USB-Cで荷物を減らせる
本体重量が約1.8kgと少し重く、バッテリ持続時間も短いため、モバイルより据え置きでの使用向け。ただもし持ち運ぶことになってもPower Delivery対応USB搭載のため、軽い電源アダプターを用意すれば、付属電源アダプターの重量とスペースを抑えられる。リュックでの持ち運びや、時々ならカバンに入れての移動にも有利。
スペック
OS | Windows11 Home / Windows11 Pro |
CPU | Celeron / Core i5-1135G7 / Core i7-1165G7 |
メモリー | 8GB(4GB×2/最大32GB) |
ストレージ | 約256GB~約512GB SSD(PCIe) |
ディスプレイ | 15.6インチワイド フルHD ノングレア液晶[1920×1080] |
グラフィックス | Intel® Iris® Xe graphics |
Webカメラ | HD Webカメラ内蔵(有効画素数約92万画素) |
光学ドライブ | ・スーパーマルチドライブ(DVD±R DL(2層)書き込み対応) |
インターフェース | 左側面 ・電源端子×1 ・有線LAN端子×1 ・HDMI 出力端子×1 ・USB 3.2(Gen1)Type-A×1 ※電源オフUSB充電機能付 ・USB 3.2(Gen2)Type-C×1 ※Power Delivery対応・DisplayPort Alt Mode対応 ・SDカードスロット×1 右側面 ・セキュリティスロット ・USB 3.2(Gen1)Type-A×2 ・オーディオ端子×1 |
通信機能 | LAN 1000/100/10BASE-T準拠、Wakeup on LAN対応 Wi-Fi 6(2.4Gbps対応)、IEEE 802.11ax/ac/a/b/g/n準拠、MU-MIMO対応 Bluetooth v5.1 |
バッテリ充電時間 | 約2.5時間 |
サイズ・重さ | ・361×244×23.9mm ・約1.95kg |
カラー | ・オーシャンブラック |
・Microsoft Office Home & Business 2021 |
現在レビュー機のCore i7やCore i5搭載モデルは完売で購入できませんが、エントリーモデルにはほかの選択肢も。バリエーションには、CPUがCeleronやCore i3、Ryzen 5、ほかにもDVDドライブやOfficeの有無があるため、用途に応じて選択できます。
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外観
天板

ボディは全体的に樹脂製で黒色(オーシャンブラック)。中央に富士通のインフィニティマークが施されています。余計な装飾もなく落ち着いた雰囲気で、ビジネス用途にも使いやすい。

表面はザラザラした見た目ですが、触ってみるとサラサラした手触りで指紋もつきにくい印象。
底面

底面も天板同様に樹脂製でサラサラした手触り。写真右上のネジとカバーを外せば簡単にメモリースロットにアクセスできます。後からメモリーの増設ができるのはうれしいポイント。※カバーを外した状態は後ほど紹介。
背面

背面中央下部には排気口。
左側面インターフェイス

本体左側には、奥(写真左)から電源端子、LAN端子、HDMI、USB3.2 Gen1 Type-A、USB3.2 Gen2 Type-C、ダイレクト・メモリースロット(SDカードスロット)が並んでいます。

右側の各ポートにケーブル類を接続してみました。
LAN端子付きでWi-Fiがない環境にも対応可能。
Type-Cケーブルで充電・ディスプレイ接続が可能

Type-CはPower DeliveryとDisplayPort Alt Modeに対応している。約330gの付属電源アダプターの代わりに軽い電源アダプターを用意すれば、移動の際に重量の軽減が可能。また対応ディスプレイさえあれば、Type-C一本で接続できるのでケーブル本数が減り、PC周りがスッキリ。
Wi-Fiが不安定でも有線LANで安定接続可能

最近は一般的に、インターネットへWi-Fiで接続するケースが増えています。FMV Lite WA1/H1はWi-Fi6に対応しており、高速なWi-Fi環境にも対応可能。利用するWi-Fi環境が対応していれば、快適なインターネット利用ができます。
ただ環境によっては電波が悪かったり、古いルーターを使用していることで規格が古いために通信速度が遅いこともあります。その点、有線LAN端子がついているため、これを利用して有線接続すれば不安定な遅い無線の影響を受けずにインターネットを利用できます。
ダイレクト・メモリースロット(SDカードスロット)

ダイレクト・メモリースロットは、SDカードはもちろん、メモリースティックにも対応。SONYのカメラを使用しているなど、メモリースティックを使用中の人には便利。
スロットにSDカードを挿してみると、カードの半分以上がはみ出します。そのためよく移動する場合には挿したままにするような使い方には向いていません。もちろん重量を考えると、基本的にはモバイル用途より室内で使うことが多いと思うので、それほど問題にはならないかも知れません。
右側面インターフェイス

本体右側面には、奥(写真右)からセキュリティースロット、DVDスーパーマルチドライブ、USB3.2 Gen1 Type-A×2、オーディオ端子が並んでいます。
十分なUSBポート数

USB3.2 Gen1 Type-Aポートは2つ。左側と合わせて3つ、Type-Cを含めると、USBポートは4つあるので、これだけで足りる人も多いのではないでしょうか。USBハブを使わないで済むならその方がスッキリするので、ポートが多いのは嬉しいポイント。
DVDスーパーマルチドライブ搭載

本体右側に搭載された光学ドライブは、DVDスーパーマルチドライブ(DVD±R DL(2層)書き込み対応)。DVD-RやDVD+Rの記憶容量上限が4.7GBなのに対し、DVD±R DL書き込みを利用すれば8.5GBまで記録できます。
アプリケーションをダウンロードすることや、オンラインで動画を観ることが多くなり活躍の機会は減りましたが、このような光学ドライブがあると、いざという時に助かります。またちょっとしたデータのバックアップがカンタンにできたり、DVDメディアで提供されるアプリやデータなどが、すぐに確認できるのは便利です。
ディスプレイ面
ディスプレイ

15.6型フルHDのディスプレイは、ノングレア(非光沢)液晶を採用している。個人的にエントリーPCは光沢液晶を採用したタイプが多い印象を持っていましたが、はノングレア液晶を採用しており映り込みがほとんどないため、画面が見やすく作業も快適です。
webカメラ
FMV Lite WA1/H1のwebカメラ
前面・キーボード面

キーボード面一番奥、ディスプレイのすぐ下には、スピーカーと電源ボタン。その手前にキーボード、さらに手前にはパームレストとタッチパッド(フラットポイント)が配置されています。
富士通の製品らしく、キーボードは軽い打ち心地で非常に使いやすく調整されており、特に長時間使用することが多い人にはおすすめです。
キーボード
約18.4mmのキーピッチを確保したフルサイズキーボードとテンキーを搭載。一般的に最適と言われる19mmより狭いですが、あくまでそれは“平均”であって、女性のように少し手が小さい人にとっては、これくらいのほうが使いやすいでしょう。私は男性で特に手が小さいわけではないですが、これくらいのほうが好みです。

キーピッチが狭い分、BackSpaceキーやEnterキーの幅も狭くなっています。縦に長い分面積の広いEnterキーはともかく、BackSpaceキーは押しにくいかもしれません。

カーソルキーは通常のキーから一段下げた位置に配置され、視線を手元に落とさなくても位置が分かるようになっていて便利。テンキーは、0のとなりのキーが「000」で少し珍しいですが、それ以外は標準的。

スペースキーまわりも幅は少し狭めですが、標準的な配置で特に使いにくさは感じませんでした。

キーボード左上付近は、半角/全角キーがかなり小さく作られていますが、一番端に配置されているので押しにくさは感じません。
パームレスト

パームレスト部分は細かいデコボコが、細かい市松模様のような印象でサラサラした肌触り。天板や底面以上に指紋が残りにくい印象。
タッチパッド(フラットポイント)

富士通のノートPCでは、タッチパッドのことをフラットポイントと呼びます。フラットポイントは、高精度タッチパッドジェスチャー機能対応なので、クリックやダブルクリックなどの他に、複数の指を使ったジェスチャー操作が可能です。
またFMV Lite WA1/H1 のフラットポイントには左右ボタンがついており、ボタンがないタイプのタッチパッドと比べて、左右のクリック操作が明確でわかりやすいです。
状態表示LED

本体左側の前面には、状態表示LEDがあります。左から電源ランプ・バッテリ充電/残量ランプ・ディスクアクセスランプ・Num Lockランプ・Caps Lockランプの5つ。
ネジ1本外すだけでメモリー等へアクセスできる

底面カバーのネジ1本外すだけで、メモリー等に簡単にアクセス可能。

メーカーへ増設依頼が必要だったり、そもそも交換できないことが多い中、後からユーザー自身で交換可能なのはうれしい。もちろん自己責任ではありますが、PCの動作が重い場合にユーザーのタイミングでメモリーを用意して簡単に性能強化できます。

メモリーだけでなく、SSDやバッテリーも同様にアクセスできる。今回はSSDには手をつけていませんが、バッテリーを外してみると着脱はカンタンでした。
付属品
電源アダプター

本体の重量が、1.8kg、アダプターは302.4g。

まとめ
FMV Lite WA1/H1は、2023年1月に発売された富士通のエントリーモデル15.6インチノートPC。CPUは第11世代Core i7、メモリー8GB、ストレージはSSDで512GB。CPUが最新ではない分価格を抑えたモデルで、価格面では比較的購入しやすい。本格的な画像編集や動画編集などのような、高負荷な作業でなければ十分な性能を持っています。
前回レビューしたWN1/H1ほどではないもののキーボードも使いやすく、ディスプレイも広めの15.6インチあり作業がしやすい。
また将来メモリー交換(最大32GBまで増設可能)しやすくなっている点も魅力。私自身は、過去に何度も自分でメモリーの増設や交換を行っていますが、壊れたことは一度もありません。ただメモリー交換等の作業による故障については自己責任なので、もし不安な場合はお店で交換してもらうこともできます。
とにかく後から性能を強化できる点は大きな魅力です。ほかにも・・
- ユーザー自身でメモリー等増設・交換が可能で長く使用できる。
- 軽めのタッチで入力しやすいキーボード。
- シンプル・スッキリとしたデザイン
- インターフェイスが充実、Type-Cケーブル1本で充電・ディスプレイ接続も対応。
- バッテリ駆動時間が短く室内据置き向けだが、移動の際も小型の電源アダプターを用意すれば荷物の数・重量を減らせる。
など良い点も多く、大学生の初めてのパソコンや、事務などの軽作業等の業務で使用するには十分おすすめできるノートPCです。
レビュー機のモデルは完売。エントリーモデル後継WA1/H3、WAA/J1を販売中。
FMV Lite WA1/H1はエントリーモデル。レビュー機はメモリが8GBで後からでも最大32GBまで増設可能。第11世代ではあるもののCPUはCore i7、ストレージもSSD 約512GGB(PCIe)と、悪くないスペック。
現在レビュー機のCore i7やCore i5搭載モデルは完売で購入できませんが、エントリーモデルにはほかの選択肢も。バリエーションには、CPUがCeleronやCore i3、Ryzen 5、ほかにもDVDドライブやOfficeの有無があるため、用途に応じて選択できます。

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