
NPUが最大47TOPSのインテル® Core™ Ultra 7 プロセッサー258Vを搭載した、HP EliteBook 8 G1i 14 Notebook PC(メーカー貸出品)をレビューします。特徴は以下の通り。
- ハードウェアレベルで働く高度な法人向けセキュリティ機能搭載で安心
- チャット機能・ファイル分析・PC設定を「HP AI Companion」がサポート
- 無料で5年間使い放題のLTE「HP eSIM Connect」付属モデルを選択可能(法人限定)
これ以外にも、高性能なスペックや豊富なインターフェイス、購入時にはのぞき見を防ぐ機能HP Sure View 5を搭載可能だったりと、魅力的なノートPCに仕上がっています。
本体重量はシリーズで約1.46kg~、レビュー機実測では1.5614kgとギリギリモバイルPCの範囲かどうか、という重さですが、米軍調達基準(MIL-STD-810)に準拠した品質と堅牢性、スペックの高さを考えれば、たまに持ち出すくらいなら苦にはならないでしょう。
それでは、本記事でHP EliteBook 8 G1i 14 Notebook PCの魅力をご確認ください。
【PR】【貸出機材提供:日本HP】
HP EliteBook 8 G1i 14 スペック
OS | Windows 11 Pro(64bit) |
プロセッサー | Core™ Ultra 5 228V Core™ Ultra 7 258V |
プラットフォーム | インテル® Evo™ プラットフォーム / なし |
メモリ | 32GB LPDDR5X(オンボード) |
ストレージ | 512GB M.2 SSD(PCIe NVMe) / 1TB M.2 SSD(PCIe NVMe) |
ディスプレイ | 14.0インチワイド(16:10) WUXGA 液晶(1920×1200)、非光沢 HP Sure View 5(内蔵プライバシースクリーン機能)搭載選択可能 ※対象モデルのみ |
グラフィックス | インテル® Ark グラフィックス (CPU内蔵) |
インターフェイス | 【左側】 ・HDMI 2.1×1 ・SuperSpeed USB Type-A 5Gbps signaling rate×1 ・Thunderbolt™ 4(USB4 Type-C®40Gbps signaling rate、 USB Power Delivery、DisplayPort™ 2.1)×2 ・コンボステレオヘッドフォン/マイクジャック×1 【右側】 ・SuperSpeed USB Type-A 5Gbps signaling rate (チャージング) ×1 ・SuperSpeed USB Type-C (10Gbps signaling rate 、 USB Power Delivery、DisplayPort™ 1.4)×1 ・Nano SIM カードリーダー(対象モデルのみ) |
キーボード | 日本語:防滴機能付き、キーピッチ:18.7×18.7mm キーストローク:1.5-1.7mm、JIS標準準拠・OADG準拠配列、 バックライト機能付き |
ポインティングデバイス | クリックパッド(マルチタッチジェスチャー対応) |
Webカメラ | 5MP Webカメラ (HP Auto Frame) IRカメラ (Windows Hello対応) プライバシーシャッター付き |
オーディオ機能 | ・Audio by Poly Studio 内蔵デュアルステレオスピーカー ・ディスクリートアンプ ・内蔵デュアルアレイマイク (前面2) |
セキュリティ | ・HP Wolf Security for Business (HP Sure Admin、 HP Sure Click、HP Sure Recover、HP Sure Run、 HP Sure Sense、HP Sure Start、HP Tamper Lock) ・HP BIOSphere、HP Secure Erase (NIST準拠) ・ナノセキュリティロック ケーブル用スロット (約2.5 x 6mm) ・Enhanced Sign-in Security (ESS) 有効 |
無線機能 | インテル® Wi-Fi 7 BE201 a/b/g/n/ac/ax (アンテナ数:送信2、受信2)(Wi-Fi準拠)、Bluetooth5.4 |
WWAN | なし / HP R15 4G LTE-Advanced Pro |
通信サービス | なし / HP eSIM Connect対応、 5年間au回線データ通信 無制限(法人限定) |
サイズ・質量 | 315.60 x 222.00 x 18.95mm / 約1.46kg~ |
電源アダプター | HP 65W スリムUSB Type-C アダプター ※HP ファストチャージ対応 |
HP EliteBook 8 G1i 14の特徴
ハードウェアレベルで働く、高度な法人向けセキュリティ機能搭載で安心
HP EliteBook 8 G1i 14には、情報漏えいやマルウェア感染を未然に防ぐための最新セキュリティ機能が標準搭載されています。特にテレワークや外出先でPCを使う機会が多い方には大きな安心材料です。ここでは、たくさんあるセキュリティ機能の一部をご紹介します。
HP Sure Sense(AIウイルス対策)
AIを活用し、未知のマルウェアを含む高度な脅威をリアルタイムで検知・防御します。(ディープラーニングで未知のウイルス等をAIが学習し自動で対応。)
HP Sure Start(BIOS自己修復機能)
BIOSに改ざんがないかを調べ、不正な状態を検知した場合、自動的に回復します。(パソコンの“心臓部”が壊されても、自動で元に戻ります。)
HP Sure Click(仮想環境での安全閲覧)
メールの添付ファイルを開いたり、ウェブ閲覧やファイルのダウンロード時にマルウェア感染からPCを隔離し、脅威を無力化します。(ウイルス付きのPDFや危ないWebサイトを開いても、パソコン本体に影響を与えません。)
HP Tamper Lock(筐体が開けられるとロック)
PCの物理的な改ざんを検知し、管理者へ通知、あるいは自動的にデバイスをロックします。(誰かが勝手にPCを開けようとしたら、自動でロックされ、再起動時に通知が出ます。)
ほかにもBIOS管理を認証強化するHP Sure Admin、重要なプロセスを自己保護するHP Sure Runなどの機能が含まれます。このように、ほかのHP法人モデルと同様にHP EliteBook 8 G1i 14には、充実したセキュリティ機能が搭載されています。社外への持ち出しやリモート業務の増加に伴い、安心して導入できるポイントのひとつです。
チャット機能・ファイル分析・PC設定を「HP AI Companion」がサポート

レビュー機のHP EliteBook 8 G1i 14は、Core Ultra 7 258Vを搭載しています。このCPUは、最大47TOPSのNPUを内蔵しており、AI処理能力が高いです。HPでは独自のAIアシスタント「HP AI Companion」がインストールされています。
HP AI Companionは、NPU of 40~60 TOPS搭載のHP Copilot+ PCでのみ利用できる機能で、チャット形式でユーザーをサポートしてくれるDiscover、ファイルを分析して要約や比較、下書き作成などを支援してくれるAnalyze、PCのパフォーマンスを最大限に引き出してくれるPerformが利用できます。



HP AI Companionは、AIを活用してユーザーの日常業務をサポートし、より効率的で生産性の高い作業環境を実現することを目指しています。
【参考】日本HP社長インタビュー記事
リンク先の参考記事にもあるように、現状はベータ版なのでWeb接続を必要としますが、今夏中にローカル動作に切り替えができるようになるとのこと。
ChatGPTやGeminiなど、一般のクラウド型AIチャットボットでは情報漏洩に気を付けて使用しなければならなかったものが、不要になる、というのは大きな魅力ですよね。これからどんどん改良されて、業務などのPC利用をより効率よく便利にしてくれるであろうことを想像すると、とてもワクワクします。
無料で5年間使い放題のLTE「HP eSIM Connect」付属モデルを選択可能(法人限定)
HP eSIM Connectは、LTEネットワークを通信費無料で5年間使用できるサービスです。安心のau回線を利用しています。
主に外出先でのパケット代を意識せずに使用できるということで、単純にコスト面では通信費がかからない、という点がメリットですが、ほかにもカフェや駅などでのオープンWi-Fiに接続しなくてもよいので、安全に通信ができることも大きなメリットではないでしょうか。
HPの法人モデルは、個人でも購入できるところが利点ですが、残念ながらHP eSIM Connectは個人には提供されていませんのでご注意ください。
HP EliteBook 8 G1i 14の外観
HP EliteBook 8 G1i 14は外観もスタイリッシュで、しっかりした金属ボディの安心感があります。
天板

天板の中央にはHPのプレミアムロゴ。サラサラした肌触りで指紋は付きにくいです。
背面

背面は「EliteBook」の文字が控えめにある以外は、何もなくスッキリとした印象。
底面

底面は開口部はなくスピーカーが手前左右に、奥側に大きく通気口が配置されています。ゴム足部分が、これまでレビューしてきたHPのノートPCよりも高めで、その分通気口から空気を取り込みやすくなっているようです。
開き具合

180度までは開きませんが、かなり開きます。
ディスプレイとキーボードの間に排気口

ディスプレイとキーボード面の間に排気口。
キーボード面

キーボード面は、キーボード部とタッチパッド、Intel Core Ultraのステッカーがあるほかは、キーボードの手前左右に「EliteBook」「HP AI Helixロゴ」薄く刻印があるのみとシンプル。スピーカーなどはキーボード面には配置されていません。
キー配列

うち午後値防滴機能付きの日本語キーボード。キーピッチは一般的に標準とされている18.7×18.7mm。キーストロークは1.5~1.7mmと軽いうち心地ですが、適度な反発があります。バックライト機能付き
指紋認証センサー内臓の電源キー

電源ボタンはキーボードのキーの一つとして、右上カドに配置されています。白いライン部分はLEDで光ります。ほかのキーと合わせたプラスチック感が強い見た目ながら、指紋認証センサーを内蔵していて、読み取る反応はとてもいいです。
プリントスクリーンはfn+Windowsキー+右側SHIFTキー

最近のHPのほかのモデルと同様に、スクリーンショットキーがキーボード右側のSHIFTキーに割り当てられていて、FN+Windowsキーと合わせて押すとスクリーンショットが撮れます。両手を使う必要はありますが、右上にあるより使いやすいです。
FN LOCK

マルチメディアキーとファンクションキーを切り替えるFN LOCKキーは、左側のSHIFTキーに割り当てられています。FNキーのすぐそばにあるので、同時押しがしやすいです。
HP AI Helixロゴ

以前レビューしたHP EliteBook Ultra G1q AI PCでは、HP AI HelixロゴはHPのコーポレートカラーの青色でしたが、今回レビューするHP EliteBook 8 G1i 14では、ボディのシルバーを活かした処理が施されていて、必要以上に目立たずさりげない感じが好印象です。
タッチパッド

大き目のタッチパッドが配置されています。HPのほかのノートPCと同様に、左右のクリックボタンと一体型で感度も良好。触り心地はサラサラとした感じ。
バックライト

バックライト付きのキーボード。F5キーのマルチメディアキー側に、バックライトの切り替えを割り当て。
キーボードのバックライトは2段階。キーを押すごとに、消灯→明→暗の順番で切り替わります。
豊富なインターフェイス
本体右側インターフェイス

ボディの右側には奥から、セキュリティロックケーブル用スロット、USB Type-A 5Gbps signaling rate(給電機能付き)、USB Type-C 10Gbps signaling rate(Power Delivery、DisplayPort1.4)が配置されています。
本体左側インターフェイス

対してボディの左側には奥から、HDMI2.1、Thundery4 with USB Type-C 40Gbps signaling rate(Power Delivery、DisplayPort2.1)x2、コンボステレオヘッドホン/マイクジャックが配置されています。
ディスプレイ面

14インチワイドのディスプレイはWUXGA(1920×1200)で非光沢で、映り込みがなく目に優しい。購入時のカスタマイズで、のぞき見を防ぐ機能HP Sure View 5を搭載可能。
WEBカメラにはスライド式のプライバシーシャッター搭載

ほかのEliteBookシリーズの例にもれず、Webカメラのプライバシーシャッター搭載。手動でON/OFFできるので、リモート会議などに参加時には安心。
のぞき見を防ぐ機能HP Sure View 5を搭載可能(HP公式ストア購入時)
HP EliteBook 8 G1i 14のディスプレイ自体は視野角が広く見やすいのですが、外出先のカフェなどでは、広い視野角が逆に表示している内容をのぞき見られる心配がでてきます。
このような場面で役に立つのがHP Sure View 5。ボタン一つで視野角を狭められる機能です。レビュー機には搭載していませんが、公式ストアのHPダイレクトプラスでは、購入時のカスタマイズで搭載可能です。
スピーカー

本体底面の手前左右にスピーカー搭載。
HP EliteBook 8 G1i 14の重量

本体重量は実測値で1.5614kgと、モバイルPCとしてはギリギリ範囲内といえるかもしれませんが、毎日持ち運ぶにはちょっと重いかも知れません。カバンの種類によりますが、リュックなら問題なさそう。
少々重い代わりに、マグネシウムとアルミニウムのボディは頑丈で、HP独自の厳しい品質基準テストをクリアし、米軍調達基準(MIL-STD-810)にも準拠した品質と堅牢性を実証しており、安心して持ち出せます。
付属品
電源アダプターとコード

EliteBookには、ProBookとは異なり、よくある直方体ではなく、丸みを帯びた独自の形状の電源アダプターが付属。ケーブル部分も表面が布で覆われているタイプ、コンセント側のコードより柔らかく取り回しがしやすいです。

電源ケーブルとその代わりに使える電源プラグ
付属書類

付属している書類は最低限でシンプル。
まとめ
今回はHP EliteBook 8 G1i 14 Notebook PCをレビューしました。基本スペックの高さに加え、特徴としては以下のようなものでした。
- ハードウェアレベルで働く高度な法人向けセキュリティ機能搭載で安心
- チャット機能・ファイル分析・PC設定を「HP AI Companion」がサポート
- 無料で5年間使い放題のLTE「HP eSIM Connect」付属モデルを選択可能(法人限定)
さほど軽いわけではないですが外部へ持ち出せる範囲ではあり、米軍調達基準(MIL-STD-810)をクリアした頑丈なボディのため、急な外出にも安心して持ち出せます。
セキュリティ面での安心感と、新しいAI機能を備えハイスペックな本モデルは、ビジネス用途で力を発揮してくれるであろう最適な1台。気になる方はぜひHPの公式サイトで詳細をチェックしてみてください。
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